メジャー・レーベル

2018年、レーベル無所属アーティストが約716億円の収益を生み出したと調査会社が報告

来月には、国際レコード産業連盟(IFPI)が2018年における音楽業界の動向をまとめた『Global Music Report』を発表する予定だが、例年通り、調査会社のMidia Researchが一足早く、独自の予測レポートを発表した。

レポートによると、2018年の世界録音原盤収益は7.9%成長の189億ドル(約2兆1,053億円)となり、成長スピードはわずかに減速したものの、ドルベースでは確実に成長しており、増収益は14億ドル(約1,559億円)となった。成長を牽引するのはやはりストリーミングであり、2017年に引き続き、2018年も新たに22億ドル(約2,450億円)の純収益が追加されたという。

来月にはこれらの数字がIFPIによって公式に発表されることになる。しかし、IFPIが公表したがらないカテゴリーに、「アーティストによる直接収益」がある。レーベルに所属することなく活動しているアーティストによる収益だ。

Midia Researchは、2018年、アーティストによる直接収益は世界の録音原盤市場の3%を占める6億4,300万ドル(約716億円)となり、総市場の4倍近くも早い成長スピードとなったと予測している。

レーベルも加えると、世界の総収益の30.8%をインディペンデントが占める結果になったとMidia Researchは主張しているが、同時に、それがディストリビューション・ベースの話であることも強調した。つまり、メジャーが管理するディストリビューターを通じて配信されているインディー・レーベルは、メジャー・レーベルのシェアとしてカウントされているということだ。

メジャー・レーベルのシェアとしては、ユニバーサルが0.6%成長の31%、ソニーが1.5%減少の21%、ワーナーが0.6%成長の18%と予測されている。

世界三大メジャーレーベルによる、一時間あたりのストリーミング収益は約22億円

世界三大メジャー・レーベル全てが、2018年最終四半期における決算報告書を発表した。発表により、昨年一年間を通し、世界三大メジャーのビジネスがどのように成長したかが明らかとなった。

音楽業界サイトのミュージック・ビジネス・ワールドワイド(MBW)の分析によると、昨年、ユニバーサル、ソニー、ワーナーは、ストリーミング・サービスから前年比30.8%増となる69億3千万ドル(約7,682億9,445万円)の収益を上げたという。1時間あたりにして、約1,900万ドル(約21億624万円)の収益だ。

分析によると、2018年、ユニバーサル・ミュージックのストリーミングからの収益は8億6,400万ドル(約957億7,872万円)増加、ワーナー・ミュージックは3億9,600万ドル(約438億9,660万円)増加、ソニー・ミュージックは3億6,800万ドル(約407億9,280万円)増加したという。

ユニバーサル・ミュージックによると、2018年において4番目に売れたのは、ビートルズの『White Album』だったという。調査会社のMIDIAは、「White Album」が売れたのはストリーミングのおかげではないと分析している。

MIDIAは「『White Album』はストリーミングを通じて、ユニバーサル・ミュージックの4番目に売れたアルバムになったわけではなく、フィジカルの売上を通じてなったのです。」とコメントしつつ、50周年記念として同アルバムのプレミアム版が、ストリーミングやダウンロードだけでなく、フィジカルとしてもリリースされたことを指摘している。

また、「25ドル価格バージョンのCDを50万枚と、ボックスセットを7万5千セット売れれば、750万ドル(約8億3,137万円)のレーベル収益を生むことができます。同じ収益ををストリーミングから生み出すとなると、アルバム収録の15曲それぞれを6,250万人が再生しなくてはなりません。」とも分析している。