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アプリ最新統計情報:2019年上半期、TikTokのインストール数は3億回超え

分析企業のSensor Towerが、アプリ経済がどれほど成長しているか、どのアプリがその成長の恩恵を受けているのか、最新統計情報を発表した。

報告によると、「2019年上半期に、世界のApp StoreとGoogle Playにおいて、ユーザーがモバイル・アプリやゲームに費やした金額は総額で397億ドル(約4兆3,200億円)」となり、「2018年上半期344億ドル(約3兆7,430億円)より15.4%増となった」という。

2019年の消費額397億ドル(約4兆3,200億円)のうち、255億ドル(約2兆7,750億円)がアップル社のApp Storeにて、142億ドル(約1兆5,450億円)がGoogle Playにて消費されたとSensor Towerは考えている。「アプリの初回インストール」(アップデートなどの数は含まない)数は、合計567億回で、そのうちApp Storeが148億回、Google Playが419億回であったのにも関わらずだ。

つまり、アップル社とグーグル社二つのアプリ・ストアを合わせて考えると、アプリ総収益のうち、アップル社は64%強を占めたが、アプリのインストール数では26%しか占めていないことになる。Sensor Towerは、「App Storeは、Google Playの3分の1のインストール数で、Google Playのおよそ1.8倍近くの収益を生み出し続けている」と報告した。

Sensor Towerによると、2019年上半期、モバイル・ゲームにおける消費額は、App StoreとGoogle Playの両ストアにて、296億ドル(約3兆2,205億円)を占めたとのこと。つまり、全体のおよそ75%にもなる。

モバイル・ゲームで最も収益を上げたのは、中国テンセントによる「Honor of Kings」で、2019年上半期に7億2,800万ドル(約793億円)の消費を生み出したという。さらに、この数字はApp StoreとGoogle Playのみの数字であって、中国におけるAndroid向けのアプリ・ストアの統計情報は含まれていない。

アプリのダウンロード数ランキングでは、2019年上半期に最も世界的にダウンロードされた上位3つのアプリは、WhatsApp、メッセンジャー、フェイスブックとなった。ちなみに、4位はTikTok、5位がインスタグラムとなっている。Sensor Towerは、TikTokが「第2四半期において、TikTok最大の市場となっているインドで二週間禁止となったのにも関わらず」、2019年上半期における初回インストール数は3億4,400万回近かったと予測している。

Geniusが検索エンジン内の歌詞についてグーグルを批判

歌詞を集めたサイトを運営するGeniusとグーグルが、歌詞のコピー疑惑騒動を巻き起こしている。遅かれ早かれ、グーグルの検索結果向けにコンテンツを提供する同分野企業のLyricFindなども渦中に巻き込まれることになりそうだ。

Geniusはウォール・ストリート・ジャーナルに対して、グーグルの検索結果における「OneBox※」カード内で提供されている歌詞の一部が、Geniusのサービスから直接引用されていると語った。証拠として、Geniusは歌詞の中で、直線のアポストロフィ記号(')と曲線のアポストロフィ記号(‘)を交互に使用しており、モールス符号に変換すると「Red Handed(直訳:現行犯)」と綴られるようにしていたと話している。つまり、このアポストロフィ記号の組み合わせがGenius以外のサイトに現れた場合、面倒事が起きていると分かるということだ。

※「Google Onebox(グーグル ワンボックス)」とは、検索キーワードの種類によっては検索結果の上部に、求めている情報に直結した結果を表示する特徴のこと。

Geniusの最高戦略責任者であるベン・グロス氏は米テクノロジー・ニュースメディアのThe Vergeに対し、「グーグル検索結果のOneBox内で、Geniusからコピーした歌詞が表示されているという紛れもない証拠を何度も何度も示している。これは深刻な問題であり、グーグルはこれに対処する必要がある」と語っている。Geniusによると、これまでに同様の事例は100件以上見つかっているとのこと。

テクノロジー・ニュースサイトのEngadgetは、この問題に対するグーグルの声明を報道している。グーグルは、検索エンジンに表示される歌詞は「様々なソースからライセンスされており、ウェブ上のサイトから削り取られたものではありません。我々はデータの質とクリエイターの権利を真剣に捉えており、我々の契約条件に対して、我々のライセンス・パートナーに説明義務があると考えています。我々が契約を結んでいるデータ・パートナーと現在この問題について調査を進めており、パートナーが適切にこれらを実施していないと判明した場合には、契約を終了いたします。」と述べている。

LyricFindはグーグルとパートナー契約を結ぶ企業の一つだが、同社のCEOであるダリル・バランタイン氏はウォール・ストリート・ジャーナルに対して、「我々の歌詞はGeniusをソースとはしていません」と語っている。事件に関係している企業は全て、今週中にでも原因と責任の所在の究明に時間を費やすことになるだろう。また、今回の問題には、競争的な意味合いも含まれている可能性がある。Geniusは、グーグルが検索エンジンにおいて歌詞に力を入れ始めてから、Geniusのサイトのトラフィックが減少し始めたとも語っている。

競争的な問題ではあっても、著作権的な問題とまではいかないことにも注目したい。Geniusは歌詞を音楽著作権所有者からライセンスしており、どんなアポストロフィ記号を使用したとしても、歌詞を所有していることにはならないからだ。ちなみに、この騒動は、Geniusが提供する、歌詞の注釈(こちらはGeniusのオリジナル素材となる)については関係がなく、グーグルがすでに(グーグル自身のライセンス契約とパートナーシップを通じて)使用する権利を得ている歌詞についての問題となっている。

とはいえ、Geniusの怒りは無理からぬことであり、グーグルやその他の歌詞パートナー企業は原因と責任の所在を突き止めることが優先事項となるだろう。

ウォーレン議員、大手テクノロジー企業解体による音楽ストリーミング業界への影響

2020年の米大統領選への出馬表明をしたエリザベス・ウォーレン上院議員は、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Appleの頭文字)と呼ばれる大手IT企業の解体を公約としている。

議論の中心となっているのは、アプリのストア、検索エンジン、ソーシャル・ネットワーク、スマートスピーカーなどのプラットフォームを運営・開発している企業が、提供しているサービスを通じてアクセスされる第三者企業のサービスをどう管理しているかだ。特に、プラットフォーム管理企業と競合のサービスを提供する第三者企業に関して、懸念が示されている。

ウォーレン議員は、「今日の大手テクノロジー企業は、影響力を持ちすぎています。経済にも、社会にも、そして、民主主義にもです。これら企業は無理な競争を生み、利益のためにユーザーの個人情報を利用し、市場を独占してきました。そして、その過程で中小企業にダメージを与え、確信を阻害してきました。」と語っている。

アップル社についても、App StoreとApp Store内でアップル社が提供しているサービスを切り離す必要があると説いている。「App Storeを運営するか、App Store内でサービスを提供するか、どちらかに一つです。両方など、認められるべきではありません」とウォーレン議員は強調した。

「他社がサービスを売るために使うプラットフォームを運営しているのなら、そのプラットフォーム内で自社のサービスを売ることは、次の二つの理由から許されるべきではありません。一つ、自社で何を売るかを決める際、プラットフォーム上における、購入者および販売者全ての情報を手にすることで、優位性を保持できてしまうからです。もう一つは、プラットフォームを自社で運営するがために、自社の製品やサービスを他社よりも優先する可能があるからです。」

Apple MusicやAmazon Music、YouTube Musicと競合している、ストリーミング・サービスのみに特化したプラットフォーム(SpotifyやDeezer、Pandoraなど)との関連性は明らかだ。

もしこれらの大手テクノロジー企業が解体されたら、現在運営されているサービスやエンターテイメントのビジネスにはどのような影響が出るだろうか?また、Spotifyはどこまで大きくなったら、これら大手テクノロジー企業と同じように、管理責任を問われるようになるのだろうか?

今のところ、これらの概念はすべて大統領選出馬表明にあたる公約として発表されているだけであって、ウォーレン氏が当選すると決まったわけでもなければ、当選したとしても、実行されるとは限らない。

しかし、最も知名度の高い候補者の一人が、大手テクノロジー企業の解体を公約の前面に押し出してきたことは、エンターテインメント業界にとって、深く考慮すべき事案だろう。