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動画ストリーミング・サービスで「サブスクリプション乞食」が問題に

「サブスクリプション乞食(Mooching)」という新しい用語が話題になっている。「サブスクリプション乞食」というのは、ネットフリックスのようなストリーミングサービスにログインする際、自分たちはサービス使用料を支払わず、友人や知り合いのログイン情報を利用することでサービスを使用する人々のことだ。

ケーブルテレビの代わりにストリーミング・サービスを推奨する「CordCutting」というサイトでは、動画ストリーミングの世界でどれほどの「乞食」行為が行われているのかを測定するため、千人以上の人々を対象に調査を行ったという。調査によると、回答者のうち、15%がネットフリックスで、16.5%がアマゾン・プライムビデオで、19.2%がHuluで、「乞食」行為を行っていると認めたとのこと。

では、これらの「乞食」行為は、誰のアカウントを使って行われているのか?調査によれば、ネットフリックスとアマゾン・プライムビデオでは「両親」という回答が多かったものの、Huluでは「その他」が最も選ばれる結果となったようだ。

「ネットフリックス上でサブスクリプション乞食をしている人たちは、平均して26ヶ月アカウントを借りていることがわかりました。一番安い月額7.99ドル(日本では800円)のプランで計算しても、一人当たり207ドル(約2万3千円)近くの節約になっていることがわかります。」とCordCuttingは伝えている。つまり、ネットフリックスにとっては、一人当たり207ドル(約2万3千円)近くも収益を損失しているということになる。

「1億3,700万人の加入者のうち、15%が月額7.99ドルで少なくとも一人以上とログイン情報を共有していることを考えると、ネットフリックスは毎月約1億9,200万ドル(約214億8,192万円)、1年で約23億ドル(約2,573億3,550万円)を損失している可能性があります」とサイトは分析している。これらの統計は推測の域を出ていないが、それでも、注意を払うべき数値ではあるだろう。

NetflixがiOSの新たな会員向けに、アプリ内課金を廃止

昨年の8月、NetflixがiOSアプリ向けに、新たなサブスクリプション登録方法として、Netflixのモバイルサイトに直接支払いの詳細を入力する方法を試験的に実施していることがわかった。

これにより、アップルのアプリ内課金システムを回避することで、Netflixはサブスクリプション月額の30%(ユーザーが1年以上サブスクリプション登録を続けている場合は15%)をアップルに取られずに済むようになる。

今年に入り、Netflixは試験ではなく、本格的に全世界でこの方法を実施することになったという。「新しく会員になる方の支払い方法として、iTunesはもはやサポートされていません」とNetflixは伝えている。

アップルは常に直接サブスクリプション登録をすることは認めてきたが、iOSアプリ内から直接登録にユーザーを誘導することは禁じてきた。今回のNetflixの動きはアップルのポリシーに対する挑戦となる。Spotifyもまた昨年の夏に、新しい登録者はiOSアプリ内課金を使用できない旨を決めている。

米国調査会社ループ・ベンチャーズは、これらの動きによるアップルへの影響を予測し、「我々は、アップルのサービス部門の収益の40%をアプリが占めており、アプリ収益の20%をアプリ内サブスクリプション課金が占め、そのうち多くて5%がNetflixとSpotifyによるものと考えています。」と分析した。

また、長期的な影響について、「アップルがNetflixとSpotify両方からの取り分を失うとなると、アップルのサービス部門の収益は0.4%程低下し、アップル全体としての収益は0.07%程低下すると見られます。」と報告している。