TuneCoreとCD Babyを通してディストリビューションされている楽曲が、中国のリスナー、正確には、テンセントが運営する音楽サービスを利用するリスナー向けにも、利用可能になる。ビルボードによると、今回の取引には、中国において合計6億5,200万人の音楽リスナーにリーチする、QQ Muisc、KuGou、Kuwoの三サービスがカバーされているという。

「我々は、ミュージシャンに可能な限り最大の価値をもたらすパートナーシップ、ツールおよびサービスを創出します。テンセント・ミュージックとの提携は、急成長する人気市場における大きなチャンスをもたらすでしょう」とTuneCoreのCEOであるスコット・アッカーマン氏は述べている。

CD BabyのCEOであるトレーシー・マドックス氏も、「ストリーミング加入者が世界最大の市場において我々の会員の音楽を利用可能にすることで、インディペンデントおよび新興アーティストの楽曲が聴かれ、ファンと繋がる大きな可能性が生まれるでしょう」とコメントしている。

現在のところ、契約はテンセントとその子会社を対象としているが、NetEase MusicやXiamiなど、その他の中国における主要サービスにおいても、TuneCoreやCD Babyのカタログが利用可能になるかどうかは明らかとなっていない。

テンセントは現在、数年前にユニバーサル、ソニー、ワーナーと締結した取引に関して、中国の競争規制当局によって調査を受けている最中だ。テンセントは当初、独占でコンテンツを展開しており、中国政府が後にメジャー・レーベルのコンテンツを、中国国内の他の音楽サービスにもサブライセンスするよう指示していたが、そのようなサブライセンスのコストは高額であると示唆されていた。