世界中の政府が、国民個人の生計だけでなく、ヘルスケアの提供、広報、ロックダウンなど、新型コロナウイルス対策に追われている。一方、音楽業界内の企業は、政府に、業界が直面している課題を認識してもらうための取り組みを強化している。

例えば、著作権協会国際連合(CISAC)は、政府に対して、「音楽およびその他芸術制作者は、非常に脆弱な立場にあります。今日、そして今後数週間から数ヶ月間に渡って、制作者は今回の危機の影響を最も受けることになるでしょう」と示唆する公開書簡を発表している。フランスのようなクリエイティブ分野への緊急資金提供、および/または、アルゼンチンやチリ、ペルーなどのような税金や社会保険料などの免除措置を政府に求めているとのこと。

一方、オーストラリアでは、ライブ産業が崩壊するのを防ぐため、6億5千万オーストラリア・ドル(約428億2千万円)の助成をライブ関係者が政府に要求しているものの、政府の対策が遅いと批判が強まっている。コンサート業界紙のPollstarによると、Live Performance Australia最高責任者のエヴリン・リチャードソン氏は、「対象を絞った、即時かつ実質的な助成が無ければ、これらの企業の回復への架け橋は失われ、彼らは死に絶えてしまうでしょう」と述べているという。

日本でも、新型コロナウイルス感染拡大によるイベントの自粛要請、不要不急の外出自粛要請を受けて、公演中止が相次ぎ、売上の急落が起きている。この緊急事態を受けて、自粛要請が始まった2月26日から、事態の収束が発表されるまでの期間を対象とし、施設の維持費、従業員の給与、イベントの政策経費、および中止した公演の実損額の助成を求める署名活動「SaveOurSpace」が始動している。発起人はDJ NOBU、スガナミユウ(LIVE HAUS)、篠田ミル、Lark Chillout、Mars89。現在では、アーティストを含め、数多くの音楽業界関係者が賛同を示しており、3月31日夕方時点で、目標の10万筆の3倍以上にもなる30万2,536筆が集まったという。