テンセント ・ミュージック ・エンタテインメントが最新四半期における決算報告を発表した。発表によると、テンセントのオンライン音楽サービスの有料ユーザー数は、前年同期比42.2%増の3,540万人となったとのこと。テンセント ・ミュージックが運営するストリーミング・サービスは、2019年第1四半期時点で140万人、第2四半期時点で260万人、第3四半期時点で440万人の新規有料ユーザーをそれぞれ追加しており、成長は加速している。

テンセント ・ミュージック ・エンタテインメントは、2019年第3四半期のモバイルにおける月間アクティブ・ユーザー数が、前年同期比0.9%増の6億6,100万人となったと報告している。その結果コンバージョン率も向上しており、去年は全体のリスナーのうち、有料でサービスを利用しているのが3.8%だったのに対し、現在では5.4%にまで増えている。

オンライン音楽からの売上高は、48.3%成長した音楽サブスクリプションの売上高9億4,200万人民元(約145億4,700万円)を含む、前年同期比26.2%の18億5千万人民元(285億6,900万円)となった。

決算報告の発表でテンセント ・ミュージック ・エンタテインメントは、テイラー・スウィフトの最新作のためのプロモーションについても言及した。「テイラー・スウィフトの最新デジタル・アルバム『Lover』のタイトル曲は、リリース後24時間以内で600万枚近くも売り上げました。」とテンセントは発表した。また、Jay Chouというアーティストとのパートナーシップについても、「Won’t Cry」というシングルが、リリースから10日以内に、テンセントが運営するWeSingのユーザーによって、1,200万本以上カラオケ録音に利用されたと言及した。

テンセント・ミュージック・エンタテインメントは、同社が運営するストリーミング・サービスで楽曲を配信するために直接音楽をアップロードすることができるインディペンデント・アーティストについても述べている。

サービスに直接楽曲をアップロードできる機能は、欧米では色々と議論が巻き起こり、Spotifyが機能提供から撤退する結果となっているが、中国では欧米ほど問題視されていないようだ。「今年、新進気鋭のアーティストによってアップロードされた楽曲の総数は、前年比で2倍以上となりました。QQ Music、Kugou Music、Kuwo Musicなど、テンセント・ミュージック・エンタテインメントが運営する音楽プラットフォームにおける、オリジナル楽曲の平均日間ストリーミング再生数は前年同期と比べて約200%増加しています。」

WeSingおよび、より広い範囲の「ソーシャル・エンタテインメント」事業は、成長が遅くはなっているものの、引き続き音楽ストリーミングよりもずっと大きい規模となっている。第3四半期における(カラオケ、ライブビデオやその他ソーシャル・アプリからの)売上高は、前年同期比32.9%増の46億6千万人民元(約719億6,300万円)となり、テンセント・ミュージックの総売上高の71.6%を占めている。ソーシャル・エンタテインメント・サービスを有料で利用するユーザー数は、音楽サブスクリプションに登録しているユーザーの数の3分の1程度であるにも関わらずだ。

オンライン音楽(ストリーミング・サービス)事業とソーシャル・エンタテインメント事業がアーティストのために力を合わせた例もある。中国のグループTFBOYSによるコンサートのライブ配信は4,500万人ものオーディエンスによって視聴され、ファンは、バーチャル・ギフト機能を使用して、「感謝を示す」ことができるようになっていたという。決算報告で、テンセント・ミュージック・エンタテインメントCEOの彭迦信氏は、「我々は率直に、ファンをベースとした経済が、今後、我々のビジネスを前進させるための非常に重要な推進力のひとつになると考えています。」と述べた。

テンセント・ミュージック・エンタテインメントの多面的な課金制度がどのように機能しているかについても言及は及んだ。ストリーミング・サービスの有料会員に一部の音楽を限定するだけでなく、さらにコンテンツを限定することもあるという。Jay Chouの最新作について、「販売期間中、Jay Chouは音楽サブスクリプションの売上ではなく、デジタル・アルバムの売上に貢献しました。なぜなら、デジタル・アルバムを購入したユーザーのみが楽曲を聴くことができるようになっており、当面は月間有料会員ですらも聴けないようになっていたからです。」とテンセントは明かしている。