先々週、ワーナー・ミュージック・グループはIPO(新規株式公開)を申請した。フィナンシャル・タイムズによると、ワーナー・ミュージック・グループは6月2日に新規株式公開における株式の価格を発表予定だったが、音楽業界全体の運営を停止させる「Black Out Tuesday」と重なるのを避け、1日遅らせることにしたという。

 初日となる3日、ワーナー・ミュージック・グループの株価は急伸した。IPOの価格は25ドル(約2,693円)で、同社の株式評価は127億5千万ドル(約1兆3,730億円)となっていた。1日の終わりまでに、ワーナー・ミュージック・グループの株価は30.86ドル(約3,323円)にまで上昇し、評価は約153億6千万ドル(約1兆6,542億円)に到達した。

 ユニバーサル・ミュージック・グループの親会社であるヴィヴェンディは中期でユニバーサルのIPOを計画しており、ワーナー・ミュージック・グループのIPOは競合のメジャー・レーベルによって注意深く見守られている。

 COVID-19の世界的大流行、アーティストとソングライターのロイヤリティに関する新たな論争、そして今では、ジョージ・フロイド氏の氏によって世界中で巻き起こっている抗議運動と、あまり良いタイミングのIPOだったとは言えないだろう。

 また、ワーナー・ミュージック・グループは「音楽業界、社会正義、暴力や人種差別に対するキャンペーンに関連する慈善活動」を支援するため、1億ドルの資金を提供すると発表している。