Spotifyは、今年ストリーミングで、飛躍的に成長したアーティストを取り上げた統計を公開しました。それによれば、2020年は全世界のあらゆるアーティストにとっての「ストリーミングヒットの一年」だったことが見えてきました。

Spotifyはストリーミングで成功したアーティストの傾向を次のようにまとめています。

今年一年で、Spotifyで月間リスナー数が10万人を突破したアーティストの数は、全世界で60,000組も現れるという、エキサイティングなマイルストーンが生まれました。この数字は、2019年の42,000組から42%も増えています。多くの新人アーティストもこの中には含まれています。2020年にSpotifyで初めて音楽をリリースしたアーティストは6,500組。2019年から180%近く増え、彼らの中にも月間リスナー数が10万人を突破したアーティストもすでに出ています。

Spotifyによれば、2020年に初めて公式プレイリストに追加されたアーティストの数も増えており、その数は64,000組以上にのぼったことも明らかになっています。

Spotifyは今年、ストリーミングのエコシステムに関する、様々な数字を公開してきましたが、中でも注目して頂きたいのは、7月に公表された、ストリーミング再生総数に関する数字です。Spotifyによると、同プラットフォームの再生総数の90%を占めているのは、43,000組の「トップ・ティア・アーティスト」によるものだと答えています。2019年には30,000組でしたので、1年で「トップ・ティア」カテゴリーが43%も増えたことになります。

つまりこれは、CD時代の業界が競ってきた「トップ40アーティスト」を作るという考え方を、ストリーミングで成功するには、考え直す必要がある、ということを、Spotifyの数字は示しているのです。