8月29日に突如、予告無しに2年ぶりのアルバム『Donda』をリリースしたヒップホップアーティスト、カニエ・ウェストにとって、未だにアルバム制作は終わっていないようです。

『Donda』は世界各地のサービスで配信が始まりましたが、リリース後にトラックへ変更が加えられていることが明らかになってきました。

変更が見つかったのは、「New Again」にフィーチャーされていたR&Bシンガー、クリス・ブラウンのバックコーラスが削除されています。

代わりにSunday Service Choirのバックコーラスが追加された「New Again」新バージョンが配信されています。

また「Keep My Spirit Alive」からフィーチャリングアーティストの一人、シンガーのKayCyyのパートが削除され、カニエ・ウェスト本人のコーラスを追加した新バージョンに変わっています。その他にも、アルバムの低音域がブーストされ、ミックスにも変更が加えられています。

カニエ・ウェストは、2016年にリリースした『The Life of Pablo』でも同様の手法を行ったことで、リリース後の楽曲に変更を加える手法が知られることとなりました。

レーベルやディストリビューターにとっては頭を抱えたくなる悩みですが、新たなデータの納品で変更が可能なこの手法は、ストリーミングプラットフォームならではの方法と言えます。

ファンや音楽ウォッチャーにとって、いつカニエが『Donda』に手を加えるのか、期待を込めて待ち望んでいたことでもあります。『Donda』はビルボードチャートで1位デビューするなど、各ジャンルチャートでも1位を獲得し、リリース10日で10億再生を超えて、2021年最も成功したアルバムリリースとなりました。

アルバムリリース後に変更を加える手法は、昨今、サプライズとして話題を作るプロモーションにも繋がっているため、取り入れるアーティストも増えています。

Drakeは9月にリリースしたアルバム『Certified Lover Boy』でも、同じようにリリース後に変更が行われました。

ベースやボーカルのミックスを変えたバージョンを配信したり、別ボーカルに変更した別バージョンを追加したり、Apple Music配信分だけに変更を加えていることが見つかりました。9月にはコロムビア・レコードと契約するBaby Keemはアルバム『The Melodic Blue』で配信後に楽曲を新たに追加しています。