アーティストのバーチャルコンサートを実現するスタートアップ「Wave」は、世界的に人気のeスポーツゲーム「League of Legends」や「Valorant」を運営するゲーム開発会社Riot Gamesとの提携で合意し、バーチャル・ヘビーメタルバンド「Pentakill」のバーチャルコンサートを共同で開催すると発表しました。

Riot Gamesはすでにバーチャルアーティストの開発で成功しており、世界的に人気を拡大させてきました。同社のバーチャルK-POPグループ「K/DA」や、ヒップホップグループ「True Damage」は、TWICEや(G)I-dle、Becky G、Kim Petrasといったリアルなアーティストやシンガーソングライターとコラボを行い、米国Billboardチャートで1位を獲得するなど、楽曲配信や動画コンテンツ、バーチャルライブ、eスポーツ、SNSを組み合わせてファンコミュニティを広げる長期戦略で、音楽とゲームをクロスオーバーするアーティストを育てています。

Pentakillのバーチャルコンサートは「Lost Chapter: An Interactive Album Experience」とタイトル付けられ、VFXで知られる世界的なクリエイティブスタジオThe Millが製作とディレクションを担当します。配信は、Waveのプラットフォームと技術を活用して行われます。ファンがチャットできる機能に加え、ステージ上のバーチャルスクリーンから参加できる映像技術などファン参加型の技術が取り入れられます。Riot Gamesはバーチャルコンサート開催後に、新アルバムのリリースを予定しています。Penetakillのライブは米国西海岸時間9月8日(木)13:00(日本時間9日5:30)開始で、30分のプリショーも配信予定です。Riot GamesはYouTubeとTwitchでの配信も予定しています。

Waveはコロナ禍で最も注目を集めた音楽系スタートアップの一つと言えます。同社はリアルなアーティストのアバターを生成する技術や、ファンが参加できるバーチャルコンサートを制作する技術を駆使し、いくつものライブを開催してきました。これまでにThe Weekndやジョン・レジェンドのバーチャルコンサートを制作し、Waveのプラットフォーム以外にもTwitchやYouTube、TikTok、テンセント・ミュージックなどのストリーミング・プラットフォームで配信しています。