昨今、アーティストファン同士が集まるコミュニティを運営するために活用されるチャットアプリ「Discord」を活用するアーティストや音楽メディア、ブランドが増加してきました。その一方で、Discord社も音楽業界との連携を深め、プレゼンスを高めるため、世界的な音楽ブランドと公式のパートナーシップを結んでいます。

最新の事例は、米国の大型野外音楽フェスティバル「Lollapalooza」との契約です。フェス運営会社は7月28日(現地時間)から4日間、開催するイベントの前に、若年層のフェス参加者や音楽ファンに向けて公式Discordサーバーを開設しました。Discordを開くと、アーティスト、フェス飯、ミーム、旅行、会場の地図、ライブスケジュールなどのチャンネルが設置されています。

DiscordはLollapaloozaの公式パートナーとして、アプリの連携だけでなく、フェス会場でもDiscordブランドのステージを設置し、アーティストがパフォーマンスを行います。また、来場者用の「Discord専用ラウンジ」も開設予定です。会場に行けない音楽ファン用には、Discord内でパフォーマンスのライブストリーミングも行われる予定です。

Discordの存在は音楽業界内でも、日に日に高まっています。特にオンライン・ファンクラブとしての活用される例が増えており、熱量の高い音楽ファンがお互いに会話し、強固なアーティストコミュニティを形成する上でDiscordが重要な役割を担っています。

コロムビア・レコードは、Discordとのパートナーシップでハリー・スタイルズGrimesの公式Discordサーバーを開設して、世界中の熱心なファンが集まり話をする場所を運営しています。

また、ライブビジネス業界では、ベルギーの大型音楽フェスティバル「Tomorrowland」も公式Discordサーバーを運営しており、チャンネルではフェスのライブストリーミング配信や、公式発表、チケット案内など、公式SNSでは網羅しきれない情報が更新され続け、フェス開催が終わってもファン同士が会話し続ける場所となっています。