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イギリスの音楽業界団体、英国レコード産業協会 (BPI)は、2024年の同国の音楽市場の動向や音楽再生の動向、音楽輸出に関するレポート「All About The Music 2025」を発表しました。その中で、イギリスでは自国の音楽に比べ、海外の音楽ジャンルが伸びていることが明らかになりました。そのジャンルはカントリーミュージックです。

イギリスの年間シングルやアルバム再生で、カントリーミュージックのシェアが過去2年で2倍以上に拡大しました。シングル売上の市場シェアでは、2022年は1.6%だったのが、2023年には2.1%、2024年には3.3%まで上昇してきました。ジャンル別のアルバム売上においても、カントリーミュージックの市場シェアは2022年が2.3%、2023年が2.5%、2024年は2.9%と着実にシェアを伸ばしています。

シングルでは、ShaboozeyやDashaの楽曲が、ジャンルの成長を加速させました。アルバムでは、モーガン・ウォーレンの人気がイギリスでも拡大しています。また、ビヨンセやポスト・マローンなど、カントリー路線へ転向したアーティストが、同ジャンルのアルバム再生に大きな影響を与えました。現在、イギリスではカントリー・ミュージックは6番目に人気あるジャンルとなりました。

イギリスのジャンル別音楽消費ランキング (アルバム・シングル共通)
1. ロック
2. ポップ
3. ヒップホップ/ラップ
4. R&B
5. ダンス
6. カントリーミュージック

BPIでは毎年、イギリス人アーティストの海外輸出を通じた経済への貢献と文化の訴求を最重要アジェンダの一つとして強化しています。2024年はストリーミングサービスで最も再生されたアーティストの総合トップ500で約50組のイギリス人アーティストがランクインしました。年間では、数億回以上のグローバル再生を達成するイギリス人アーティストは数百組にのぼります。

2024年、世界で最も再生されたアーティストはコールドプレイで、1位の座を占めていたエド・シーランは3位でした。2位はデュア・リパ。4位はアデル。5位はアークティック・モンキーズでした。また、Charli XCXやCentral Ceeも海外での再生が伸びており、国際的な活動が音楽再生の成功に繋がっています。さらに、ArtemasやBeabadoobee、Fred Again、D-Block Europe、Myles Smithなども海外での再生が拡大したアーティストでした。