
世界中で1億人以上のユーザーを要し人気を高めている音楽制作プラットフォーム「BandLab」が新たに提携した企業は、ソニーミュージックではなく、親会社のソニーグループのパーソナルエンタテインメント事業部門でした。今回の提携では、両社は、アーティストの楽曲制作の環境を向上させるため、空間オーディオ技術の提供を始めます。
BandLabは、同社アプリ内にソニーの360 Reality Audio技術を導入します。これにより、BandLabユーザーであるアーティストやクリエイターは、空間オーディオ対応の楽曲を制作出来るようになります。今後、BandLabアプリ内に共同ブランドのハブを導入し、音楽制作に必要なツールや学習プログラムも提供する予定です。こうした取り組みを通じて、アーティストは楽曲制作の選択肢が拡大するはずでしょう。
360 Reality Audioによる空間オーディオは現在Amazon Musicが対応しています。一方、Apple MusicやTidalなどはDolby Atmosの空間オーディオを採用しているため、フォーマット競争が続いています。
BandLabのCEO、メン・ルー・クック (Meng Ru Kuok)は、「このパートナーシップは、音楽制作に必要な技術や機会をすべての人に提供するという共通のコミットメントに基づいています。ソニーとのコラボレーションにより、両社の強みを結集し、クリエイターの活動をすべての段階にわたって支援したいと考えています」と述べています。
BandLabの大手企業との提携は、2024年4月、メジャー音楽出版のワーナーチャペルと独占契約での合意に続くものとなります。両者は、BandLanが運営する傘下のDIYアーティストやクリエイター向けプラットフォーム「ReverbNation」において、音楽出版アドミン・サービス機能を提供します。これにより、ワーナーチャペルは、DIYコミュニティの気鋭なソングライターやクリエイターへの早期のアクセスが可能になります。