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ワーナーミュージック・グループが発表した、2025年Q2 (1月 – 3月期)の決算では、売上に減少が見られたものの、同社のロバート・キンセル (Robert Kyncl)CEOは、ワーナーミュージックにとっても、業界にとっても今が転換期にあることを強調し、楽観的な見通しを示しました。

ワーナーミュージックの総売上は前年同期比-0.7%減の14億8000万ドル。営業利益は41%増の1億6800万ドルと、収益性が大きく改善されました。原盤事業売上は-1.2%減の11億8000万ドル。音楽出版事業(ワーナー・チャペル)の売上は1.3%増の3億1000万ドル。ストリーミング収益は-0.4%減の8億2500万ドル。サブスクリプション収益は1.1%増の6億2200万ドル。広告付きストリーミング収益は-4.7%減の2億300万ドル。フィジカル売上は0.9%増の1億1200万ドル。アーティストサービス及びエクスパンデッド・ライツは-7.1%減の1億1700万ドル。ライセンス収益は1%増の1億500万ドルでした。原盤事業の売上減少の要因として、キンセルは、新譜リリース数の減少、中国市場のシェア低下、そして前年のサブスクリプション収益の2桁成長との比較の厳しさの3つを挙げました。

キンセルは、A&Rへの二桁投資を行っていることを強調しました。「今四半期は過去2年で最もチャートでの成功が多く、新譜の市場シェア拡大にも繋がりました」と説明しました。これはワーナーミュージックがヒット曲を継続的に創出する体制固めをさらに進めていることを示しています。

さらにキンセルは、今後M&Aを強化すると明言。「近くM&A投資に関するニュースを発表する予定」と述べました。戦略的な買収を活発化させ、カタログ楽曲の拡充や新規市場の開拓、テクノロジー強化といった成長戦力をさらに加速させる姿勢を見せました。

2025年後半から2026年にかけたリリースプランの一部にも言及しました。今後、エド・シーラン、リゾ、デヴィッド・ゲッタ、ベンソン・ブーン、アレックス・ウォーレン、Rosé (BLACKPINK)、テディ・スウィムズなど、世界規模で人気を集めるアーティストの作品が予定されています。