カナダ出身のグローバルアーティストのドレイクが、Amazonと提携し、アーティストグッズを展開する初のデジタルショッピング体験「The Drake Warehouse」(ドレイクの倉庫) をローンチしました。今回のAmazonとの取り組みでは、ドレイクの公式グッズ30点以上が購入できる、没入的なデジタル空間が特設されました。世界中のドレイクのファンが購入可能で、Prime会員は一部の商品の送料が無料になるなどの特典もあります。

販売するグッズは、ドレイクの限定版ヴァイナルや、アーカイブポスター、過去アルバムをモチーフにしたアパレルやアクセサリーなどに加えて、『For All The Dogs』がテーマのぬいぐるみや犬用うんちスコップといったノベルティなど多岐に渡ります。また、ドレイクの抱き枕 (100ドル)といったコレクタブルな商品も販売しています。こうした遊び心溢れる商品は、ドレイクが自身のファンダムを理解しているからこその展開と考えられます。これらは価値の高いコレクターズアイテムとなる可能性もあり、音楽ファン以外からの注目や、SNSでの話題作りやUGC投稿、文化的な盛り上がりにも繋がります。

今回の取り組みは、従来のライブ会場でのグッズ販売や、ポップアップショップでの商品販売をさらに一歩前進させます。ファンは、ライブ会場で長蛇の列に並ぶこと無く、独占アイテムをライブの前に購入でき、自宅まで迅速に商品が届けられます。ライブ会場に行けない地域のファンでも、オンライン購入できるため、場所を問わず、ファン活動を広げることにも繋がります。

音楽グッズ展開のトレンドの一つでは、アーティストがストアと提携し、クリエイティブコントロールを維持しながら、販売網やSNSを通じたリーチを最大化する取り組みが強まっています。また、カジュアルなファンが手を出しやすい価格帯のグッズの販売にとどまらず、コレクション向けの限定グッズや、高額なノベルティの展開も増えています。こうした動きは、グッズ販売が、ライブ会場に来る人や、ファンダム向けの展開だけにとどまらず、ライト層やコレクターも集まれるようにした、購入体験の進化を意味しています。