メデイリーアクティブユーザーが8890万人に到達した、世界で最も巨大なソーシャル・プラットフォームの一つである「Roblox」。同プラットフォーム上には、数多くのアプリやゲームが存在し、毎日多くのユーザーによって利用されていますが、Roblox内のTikTok的な存在として「Clip it」に注目が集まっています。
Clip Itは、Robloxに特化したUGC生成アプリで、Neura Studiosが2024年に始めました。ユーザーは、Clip Itを使ってショート動画を撮影、編集、投稿ができます。アバターアイテム(服やアイテム)を変えたり、背景を変えて撮影も可能です。投稿された動画は、他の人のフィードで閲覧できるなど、非常にTikTokやYouTubeショートに似たアプリです。
注目点は、Clip Itの人気の高さです。月間アクティブユーザー数 (MAU)は800万人以上を超え、作成された動画クリップは累計10億再生を達成しており、急成長を遂げています。Neura Studiosは、Robloxのフィード内のプログラマティック広告を通じて収益を上げています。同社は、TikTokがアプリ内で展開するように、フル画面動画広告や、ブランド向けのツールも計画しています。Clip Itの勢いに注目する幾つかの企業が、既に動画広告枠の交渉を進めているそうです。
Clip Itの動画広告において、今後は、アーティストやレコード会社が音楽マーケティングのキャンペーンに活用する可能性も期待されます。アルバム・リリースのイベントをRoblox内で開催するアーティストが世界的に増える中、Clip Itの活用と動画広告の相性は高まると考えられます。Roblox内のライブステージを背景にしたショート動画や、アルバムをモチーフにしたアイテムを使った動画、ミュージックビデオのカットシーンを活用した動画など、Robloxに集まるファンによる様々なUGC投稿のシーンが想定されます。