インディペンデント・アーティストや権利者に対して、カタログ権利の価値最大化と収益化支援を行う、音楽投資会社のDuettiは、音楽カタログ権利の売買の現状について調査した、同社初の「ミュージック・ファイナンス・インデックス・レポート」を公開した。同レポートはBillboardとの連携で実現し、インディペンデント・アーティストやマネジャー、弁護士、彼らのチームに対して、「売り手側」から見た音楽カタログの評価額 (バリュエーション)や投資の関心に焦点を当てた調査結果となっている。音楽IPやカタログ楽曲権利を買収している投資家やファンの見解では無い点が、Duettiのレポートの特色だ。
初回のレポートでは、「カタログ年数」(Catalogue age、何年前の作品)を評価における重要な要素として取り上げている。また、認識されているマルチプルの規模にも注目する。これはIPや権利の買い手がカタログの年間収益に対して、どの程度の倍率を支払う可能性があるかを示す重要な指標となっている。
Duettiはレポートで次のように説明する「カタログの年数が2〜5年の場合、価格は直近12カ月の純収益に対して録音権では3.5〜9.5倍、出版権では3.2〜9.8倍の規模に増加する。年数が5〜10年のカタログでは、価格はさらに上昇し、原盤権では5.7〜12.5倍、出版権で6.1〜13.9倍に達することもあります」
さらに10年以上前のカタログ楽曲の原盤権は5.8倍から最大で18.8倍まで増加する可能性があると指摘する。10年以上前の楽曲を含む出版権では、8.7倍から再来19.9倍まで増えるとされ、10年以上の年数では、価格変動幅に大きなばらつきが確認されている。
評価の高まる可能性ある音楽ジャンルはラテン音楽、と回答者の71%がラテンの取引数の増加を予測した。減少するとの予測はわずか4%だった。また、2026年上半期で取引が伸びると予想されるジャンルはポップとカントリーで、ポップは55%、カントリーは52%の回答者が増加すると答えた。加えて、回答者の56%はEDMやダンスミュージックのカタログの取引需要の増加を予測した。
ラテン音楽の取引増加の背景について次のように説明する「1970年代、1980年代、レゲトン初期の古いカタログの多くは、必要な書類が揃っていません。これが取引を遅らせたり、取引の成立を妨げる要因になっています。しかし、新世代のアーティスト、ソングライター、プロデューサーは、情報を整理しています。メタデータやスプリットシート、権利管理の運用も、向上しています。これらの環境の変化によって、今後さらに多くのカタログの取引が起こると予想します」
