• 投稿カテゴリー:音楽業界

先日、ユニバーサル ミュージック グループ傘下のVirgin Music Groupが、音楽ディストリビューター「FUGA」「CD Baby」などを運営するDowntown Music Holdingsの買収を完了したことが、音楽業界で大きな話題を集めた。その際、業界関係者の間では、2つの見解が浮上した。一つ目は、今回の買収に対して、規制当局の審査が長期化(約1年)を要したことで、メジャーレーベル各社がインディペンデント企業の買収に慎重になるとの見方。2つ目はその逆で、メジャーレーベルによる企業買収を加速させるとの見方。特に、ユニバーサル ミュージックがDowntown Music買収で強化したテクノロジー基盤、ディストリビューション機能に対抗するため、競合各社の買収に拍車がかかることが予想された。

その見方を裏付けるように、ワーナー・ミュージック・グループ (WMG)は先日、B2B音楽テクノロジー企業「Revelator」を買収すると発表した。2012年設立のRevelatorは、ディストリビューション、権利管理、ロイヤリティ報告、リアルタイム分析の機能を提供しており、数百社のクライアントであるアーティスト、レーベル、ディストリビューターを支援している。

ワーナー・ミュージックは今後の展開について、Revelatorの統合で、ワーナー各レーベルおよびインディペンデント向けディストリビューターの「ADA」がアーティストやクライアント企業に提供するサービスを大きく進化させ、同時にワーナー・ミュージックの事業拡大も目指す。

先日Virgin Music Groupが買収したDowntown Musicと傘下の企業が提供する各種サービスと、今回WMGとRevelatorが提供する機能が完全に一致するわけではないが、レーベルやディストリビューター向けのサービスや業務効率化といった領域では、内容は近しい。特に、インディペンデント向けディストリビューション・プラットフォームの領域では、ワーナー・ミュージックが講じた対抗策と受け止めることが出来る。

ただし、Downtown Musicと傘下企業の場合と同様に、Revelatorの既存クライアント企業にとって、このままサービスを利用し続けるか、それともインディペンデントな企業運営を維持する別の選択肢を取るか、注目が集まる。