Amazon Musicは、AIを活用した新しい音楽検索やレコメンデーション機能を公開しました。米国の一部のAmazon Music Unlimited利用者向けに提供が開始された新機能は、音楽に特化されたAI検索機能で、お気に入りのアーティストや作品に関する文脈や詳細な情報を提供します。検索結果が拡充され、より詳細な音楽情報やレコメンドが表示されるようになります。さらに、検索結果からAI生成プレイリストの作成も可能になります。

今回追加された新機能は、AWSの生成AIサービス「Amazon bedrock」を基盤として実現しました。検索対象には、多くの人気アーティストが既に含まれており、今後さらに対応範囲が拡大する予定です。検索機能のベータ版は米国でiOS版Amazon Musicアプリにて提供が開始しました。

例えば、「BLACKPINK」を検索すると、グループの楽曲に加えて、メンバーのソロ活動やコラボレーション楽曲なども表示されます。Bad Bunnyの最新アルバム『Debí Tirar Más Fotos』の検索では、彼に影響を与えたアーティストの情報や、コラボレーション、ファン人気の高い楽曲が表示される可能性があります。

リスナーや音楽ファンに対して、音楽との出会いを増やす取り組みやレコメンデーションの強化は、新しい音楽の再生に繋がる機会を増やせるため、これらの動きを歓迎するアーティストやレーベル、音楽出版社もあるはずです。また、今回のAmazon Musicの取り組みは、AI検索の利用にアーティストや音楽作品も対象になるという、検索の将来を示唆しています。今後、AI検索が普及することによって、従来のネット検索でアーティストや新曲情報が検索される音楽との出会いに大きな影響が生まれます。そのため、音楽業界やレコード会社は、AI検索に対応するためのノウハウの取得やメタデータの整理といった対策が求められます。