
Spotifyは、常に音楽以外のコンテンツ領域の強化を狙っていますが、近年は動画コンテンツへの進出を狙っています。Spotify CanvasやClipsなど、ショート動画形式のコンテンツをアーティストがSpotifyにアップロードできるようになり、最近では一部のレーベルやディストリビューターはフル尺のミュージックビデオをSpotifyに配信出来るようになりました。
一方、長尺動画コンテンツに関しては、アーティストのファン向けにSpotifyがコンサートを企画するライブイベント「Spotify Presents」を通じて、コンサート動画を独占配信する独自の取り組みが実施されてきました。
そうした中、SpotifyとNetflixが音楽プロジェクトで提携するための協議を行っていることが、ウォール・ストリート・ジャーナルによって報じられました。両社は音楽アワードの授賞式や、コンサートシリーズ、著名セレブのインタビュー番組、短期制作のドキュメンタリーなど、複数の番組について議論しているとのことです。Netflixでは、タレント発掘のオーディション番組『Star Search』の復活や、バンド結成のオーディション番組『Building The Band』の配信が決まっており、他のオーディション番組の企画中であることなど、音楽関連のコンテンツ制作を拡充しています。
SpotifyとNetflixの両社間には、すでにいくつも関係が構築されています。Netflix共同CEOのテッド・サランドスはSpotifyの取締役を2016年より務めており、またNetflixとSpotifyの両社で最高財務責任者 (CFO)を務めたバリー・マッカーシーもSpotifyの取締役を務めています。
NetflixとSpotifyの間には、すでにいくつかのつながりがあります。Netflixの共同CEOであるテッド・サランドス氏はSpotifyの取締役を務めており、両社は2019年にNetflix作品から派生したクリスマス音楽プレイリストやポッドキャストを共同で制作・提供した実績があります。