投稿公開日:2025-11-04 投稿カテゴリー:音楽業界 / ライブビジネス 集客や空席、チケット価格の高騰など、課題が生まれるライブ・コンサート市場だが、未だに成長する国や地域、ジャンルも目立ち始めている。アメリカ人ヒップホップアーティストでプロデューサーのトラヴィス・スコットは、10月18日19日とインド・デリーのジャワハルラール・ネルー・スタジアムで開催したライブで、デリー市場最大のワンマン・アーティスト公演と、インド最大のラップコンサートという2つの新記録を樹立した。コンサートを主催したライブ・ネイションとBookMyShowによれば、2日間の集客数は12万5000人を超えた。2公演のチケットは販売開始からわずか2時間以内にソールドアウトし、ヒップホップに対するインドでの需要の高さ、熱狂ぶりを象徴するコンサートとなった。スコットは「Circus Maximus Tour」ワールドツアーを展開中で、日本にも11月8日にベルーナドームで公演が決定している。日本でのチケット価格は8,800円から88,800円で、インド公演のチケットの価格帯は3,500インド・ルピー (Rs)から30,000Rs (約6,000円から52,000円)だった。なお、日本では3月に公演情報が解禁されてきたが、現在もチケット販売が行われている。このことからも日本と海外とのヒップホップやコンサートチケットに対する需要の違いがうかがえる。https://www.livenation.co.jp/en/travisscott-2025トラヴィス・スコットは、同ツアーを2023年10月から展開。2024年には北米、欧州、中南米、オーストラリアなどを回り、76公演をソールドアウトさせた記録を樹立している。これまで全世界で販売したチケットは170万枚を超え、総興行収益は2億930万ドル以上 (約318億円)。これは、史上最大の興行収益を記録したヒップホップアーティストのツアーとなっている。なお、11月19日はインド・ムンバイのマハラクシュミ競馬場で3度目の公演が予定されている。もしこの公演でも6万人以上を動員すれば、インドおよびムンバイにおけるワンマン・アーティスト公演の記録を塗り替える事となる。現在、ムンバイでの最多動員記録は、2025年1月のコールドプレイ、2024年3月のエド・シーランが記録した5万人以上のライブが最高記録となっている。