YouTubeは、YouTube Premium会員向けに新機能を発表しました。今回導入された「実験的機能」により、Premium会員はミュージックビデオを最大256kbpsの高音質で視聴できるようになります。YouTube Musicでは、すでに「高音質」オプションが提供されており、楽曲のストリーミング再生時に256kbpsの音質を選択可能でした。今回の変更は、ミュージックビデオ視聴時にも高音質が適用される点が注目されます。

今回発表された新機能は、youtube.com/new からアクセスできます。この他では、モバイル版YouTubeでは、ピクチャー・イン・ピクチャー (PIP)再生機能がYouTubeショートにも対応します。これにより、ユーザーは他のアプリを操作しながらショート動画を視聴できるようになります。iOSユーザー向けには、「スマートダウンロード」機能がYouTubeショートに追加されます。この機能を有効にすると、YouTubeがユーザーの興味に基づいたショート動画を自動ダウンロードし、オフライン環境でも再生できるようになります。また、これまでモバイル版では最大2倍速(2x)だった再生速度設定が、最大4倍速(4x)まで拡大されます。

YouTube Musicでは、好きな音楽のジャンルや、気分に合ったムードをテキスト入力すると、パーソナライズドされた音楽ラジオが自動生成される生成AI機能「Ask Music」がイギリスとアイルランドのAndroidアプリに追加されます。

またYouTubeは、Google OneサービスとYouTube Premiumのバンドル販売を米国で始めます。月額21.98ドルのGoogle Oneプレミアム・プランと合わせてYouTube Premiumに加入することで、割引料金や特典が適用されます。

YouTubeが今回、ミュージックビデオの高音質対応を含む複数の機能拡充を行った背景には、Premium会員のさらなる獲得と既存会員のエンゲージメント向上を目指す狙いがあります。競争が激化する中、YouTubeがいかにしてプレミアムプラットフォームのユーザーエンゲージメントを強化するかが、音楽業界でも注目されています。