YouTube Musicは、AIを活用したプレイリスト自動生成機能を、YouTube Premium / YouTube Music Premium加入者向けに提供開始した。Xで発表された内容によれば、アプリ内の「ライブラリ」タブの「新規作成」(New)ボタンをタップすると、AIプレイリストが選択できるようになる。ユーザーが聴きたい音楽を文章で指示するだけで、好みに沿ったプレイリストが生成される。指示はテキスト入力だけでなく、音声プロンプトにも対応する。
YouTubeはDSPの中ではAIを使ったプレイリスト作成機能をいち早く導入してきた。2024年7月には、テキスト入力でパーソナライズされたラジオステーションを作成する機能をテストしてきた。
今回のYouTube Musicの取り組みは、YouTubeがPremiumプランの価値をさらに高めていこうとする同社の戦略の一環を示している。そのため、YouTube PremiumまたはYouTube Music Premiumへ無料ユーザーを誘導するために、有料プランの機能を拡充させている。今回の新機能も、こうした流れの中にある。YouTubeの親会社のアルファベットは先日、YouTubeのサブスクリプション加入者が拡大していると決算発表で説明している。
YouTube Music / Premium含むYouTubeサブスク売上は推定200億ドル規模に成長。売上は年600億ドル超え – Music Ally Japan (ミュージック・アライ・ジャパン)
同時に、YouTube Musicは広告付き無料ユーザーが利用できる機能に制限を設け始めた。YouTube Musicアプリ上では無料ユーザーの歌詞閲覧に制限し始めた。同社は一部の無料ユーザーを対象にしたテストを行っていることを認め、「歌詞は大多数の無料ユーザーに引き続き提供します」と説明している。
AIを活用したプレイリスト生成は、SpotifyやAmazon Music、Deezerが数年前から有料プラン利用者向けに提供しており、YouTube Musicもこうした動きに併せるものとなった。DSPのAIプレイリスト生成の流れは、音楽ストリーミング全体に広がり始めている。
これらの動きは、既存のメジャーレコード会社やディストリビューターが強みとしていたプレイリスト戦略 (新曲をプレイリストにピッチする業務含めて)に、今後どのように影響を与えるか、注目される。AIに選ばれやすい楽曲がこれからプレイリストで再生されやすくなる傾向にあるとすれば、新曲ばかりをピッチしてきたレーベルやディストリビューターの役割は変わる必要があるかもしれない。
