Facebookは、TikTokと競争するため、自社アプリを現在のデザインから、フル画面の動画視聴をデフォルト設定にするテストを始めようとしている。
MetaでFacebookを統括するトム・アリソン (Tom Alison)によれば、このテストは「Facebookでより多くの動画を視聴したいという一部の人々が、アプリを開いた瞬間にフルスクリーンの動画再生へ誘うための再構築された体験」の提供になるとのこと。
これは、TikTokやInstagramリールに近い動画視聴体験になると予想される。
アリソンは、従来のFacebookを好むユーザーは、新しい設定をオプトアウトすることができ、既存のフィード表示も別のタブで引き続き利用できると説明する。
新バージョンのテストは、今秋に動画消費の多い国々で展開し、2027年には米国にも導入する可能性がある。
具体的な時期や、テストの詳細については説明されていない。
今回のFacebookに限らず、多くのアプリはTikTok化が進んでいる。
しかし、これは驚くべきことでもない。
これは、SNSプラットフォームが現状目指す終着点だからだ。
多くの場合、SNSの役割は、従来のように友人や知人、仕事仲間がお互いに繋がり、近況を見るというソーシャル体験から離れ、話題の動画やコンテンツ、トピックを延々と流す常時稼働の動画体験へ向かっている。
SNSプラットフォーム各社は、ユーザーの滞在時間を伸ばしたい。そうすればより多くの広告が表示できる。
しかし、それを実現するには、ユーザーの知り合いが投稿するコンテンツでは圧倒的に量が少ない。
そこで、見知らぬ他人が投稿した、伸びしろの多い動画やコンテンツをユーザーの興味に合わせて表示するための技術に注力している。
MetaはInstagramですでに実現してきた。Xも同じことを試みている。
音楽業界やレコード会社のマーケティング担当者やSNS運営チームは、この変更がもたらす影響について検討を重ねることになるはずだ。
アーティストや作品をプロモーションする投稿内容で、動画が優先される割合がさらに増えるか、どうかが焦点になる。
音楽業界はこれまでも何度か、動画重視の方針へ転換してきたが、必ずしも、全てのアーティストが成功したわけではない。
今後は、アーティストやファンにとって、何が大切で、何を優先すべきか、慎重に判断することが望まれる。
