音楽業界やレコード会社、DSPにとって、ストリーミング詐欺や不正再生、ボット再生、違法行為は、収益最大化を阻害する重要な課題で、世界各地で連携した対策が進んでいる。この問題に取り組む業界団体の一つである「Music Fights Fraud Alliance」 (MFFA)は、新たな業界パートナープログラムを開始した。初期パートナーにはACRCloud、Trolley、Vobile、Audible Magicの4社が参加を表明し、MFFAの既存メンバー企業と協力して活動を進めていく。MFFAのメンバー企業は現在28社に拡大。DSPではSpotify、Amazon Music、YouTube、SoundCloud、Metaなど、音楽企業ではAudioSalad、Believe、CD Baby、DistroKid、Downtown Music、EMPIRE、FUGA、Merlin、MLC、Revelator、Stem、Symphonic、Too Lost、TuneCore、UnitedMasters、Vydiaなどが参加している。

今回の取り組みによって、参画企業はMFFAのプロジェクトや不正対策の取り組みに参加する機会や、専門知識や情報の共有が行われる。同プログラムには、MFFAのミッションに賛同する企業が参加可能となっている。

MFFA理事長でTuneCoreのCEOを務めるアンドレア・グリーソン (Andreea Gleeson)は、次のように述べている「ストリーミング詐欺との戦いにおいて、最大の武器は連携です。MFFAの新たなパートナープログラムを通じて、音楽業界がリソースを共有し、世界中で正当に活動するアーティストたちのために健全で持続可能な産業を築くための協力の場がさらに拡大しました」

Audible MagicのCEOであるクニ・タカハシ (Kuni Takahashi)は次のように述べた「Audible Magicは、健全かつ信頼おけるエコシステムの推進に向けて、MMFAパートナープログラムに参加できることを誇りに思います。私たちは25年以上にわたり、拡張性の高い堅牢なコンテンツ識別・権利管理ソリューションで、権利者を直接協力し、アーティストの権利を保護してきました。今後、デジタル音楽業界全体における詐欺行為の撲滅と信頼強化に向けて他の企業と連携できることを楽しみにしています」

Merlin、音楽ストリーミング詐欺や違法行為に対処するMusic Fights Fraud Allianceに加盟


なお、Music Allyは10月7日、TrolleyおよびMFFAと共催で、ストリーミング詐欺に関する無料ウェビナーを実施する (英語での配信)。当日は、不正に対処し、対策を実践してきた専門家たちが、不正対策の具体的な手法、レジリエンス強化、信頼性の向上、支払い保護に関する実践的な戦略を実例を交えて紹介する。参加登録、詳細はこちらから