4月にディストリビューター「Revelator」の買収を発表したばかりのワーナーミュージック・グループは、新たに独立系ディストリビューター「TuStreams」との提携を発表した。同社はラテンアメリカ市場で大きな影響力を持つ。特に同社は近年、ストリーミングに後押しされ世界的に急成長しているジャンル「ムジカ・メヒカーナ」(Musica Mexicana)で存在感を高めてきた。今回の契約では、ワーナーミュージックはTuStreamsへ出資も行っている。

今回の取引により、ワーナーミュージックは、TuStreamsの全カタログ楽曲と、今後の新曲のグローバル・ディストリビューションを行う。また、TuStreamsは、ワーナーミュージックの支援を受け、アーティスト契約、A&R、クリエイティブ開発にも取り組む。これにより、新たな才能の発掘と育成のパイプラインが構築され、ラテンアメリカ出身アーティストがグローバル市場へ進出する施策を強化する。

ワーナーミュージック・ラテンアメリカおよびADAの社長、アレハンドロ・ドゥケ (Alejandro Duque)は、次のように述べた「TuStreamsは、今日の音楽業界で最も文化的意義の大きな動きのひとつを牽引する存在です。ムシカ・メヒカーナは当社にとって世界戦略上の重要分野であり、世界で最も成長が速く、影響力の大きいジャンルのひとつです。今回の提携は、この動きを牽引する存在への投資をさらに強化するものです」

TuStreamsの創業者トニー・ラリオス (Tony Larios)は、次のように述べた「今回の動きは、次の成長段階に進むためのものです。私たちはTuStreamsを強力な存在へと育ててきました。ワーナーミュージック・グループが戦略的パートナーとして加わることで、自力だけでは到達できなかった速度と規模で成長できるようになります。私たちのアーティストは、両方のメリットを享受できます。TuStreamsの独立性やカルチャーを維持しながら、ワーナーのグローバル・インフラを活用して、自分たちの音楽を世界の隅々まで届けられるようになります」

TuStreamsはラリオスによって2019年に設立された比較的新しいディストリビューターだ。デジタル・ディストリビューション、アーティスト・サービス、育成支援までを含む包括的なプラットフォームを提供し、インディペンデント・アーティストやインディーレーベルを支援する有力な存在へと急速に成長してきた。Grupo Firmeのブレイク初期にも関わり、その後のムシカ・メヒカーナの進化と、グローバル展開を支える重要なディストリビューターの一つとなった。同社の事業の中心は、ムジカ・メヒカーナだが、現在はラテン音楽全体へと事業領域を広げており、グロリア・トレヴィやアイヴィー・クイーンといった世界的アーティストも支援している。さらには、レゲトンやポップ分野にも展開を広げている。