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ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)は、経営体制の刷新を発表した。

同社は声明で「今回の戦略的再編は、主要地域で活躍する有力な経営人材を登用し、国境を超えた事業運営を最適化するとともに、チームが持つ多様なスキルを最大限に活かしていきます」と説明する。

https://www.wmg.com/news/wmg-evolves-global-leadership-to-drive-next-phase-of-growth

今回の人事では、WMGは、以前、日本やアジア地域を統括し、現在は欧州・中東・アフリカ (EMEA)地域の社長を務めるサイモン・ロブソン (Simon Robson)が、約30年の在籍を経て、12月にワーナー・ミュージックを退社すると発表した。

ロブソンの職務には、英国のレーベル以外のチームを統括する役目も含まれていた。

大きな変化では、ヴァル・ブラヴァトニック(Val Blavatnik)が新設された「ワーナー・ミュージック北米・英国およびコーポレート・デベロップメント担当マネージング・ディレクター」に就任し、経営チームに加わった。

1997年生まれで28歳のブラヴァトニックは、ワーナーミュージックの筆頭株主である投資会社「アクセス・インダストリーズ」創業者のレン・ブラヴァトニック (Len Blavatnik)の息子である。

今後は、北米および英国のレコード音楽事業とコーポレート・デベロップメントを統括する。

彼はこれまでアクセス・テクノロジー・ベンチャーズ、およびWMGのCEOであるロバート・キンセルの特別顧問を務めてきた。2023年にはWMGの取締役に就任した。

それ以前は、ワーナー・チャペル・ミュージックで事業開発担当シニア・ディレクターを務めた。

2021年から2023年までは、投資銀行LionTreeの投資チームに所属し、メディアおよびテクノロジー業界への投資事業を担当していた。

さらにそれ以前は、テレビ・映画制作会社Eden Productionsで、プロダクション・エグゼクティブを務めた。

また、WMGのディストリビューション・サービス「ADA」の会長職には、アトランティック・ミュージック・グループ (AMG)の会長兼CEOで、インディペンデントレーベル「10Kプロジェクト」のCEOを務めるエリオット・グレンジ (Elliot Grainge)が就任した。

さらに、グレンジは、AMGの最高執行責任者 (COO)兼ゼネラルマネジャーを務めるザック・フリードマン (Zach Friedman)を、ADAの副会長に任命した。

WMGは「グレンジとフリードマンは、自ら独立系レーベル10K Projectsを立ち上げ、成功させたインディペンデント起業家としての経験を生かし、ADAを独立した事業体として引き続き運営し、インディペンデント・コミュニティに最高水準のサービスを提供していきます」と説明している。

新たにアジア太平洋 (APAC)とEMEAを統括する役職には、アレハンドロ・デュケ (Alejandro Duque)が、ワーナー・ミュージック・インターナショナルの社長に昇格した。

デュケはWMGの在任過去5年間で、ワーナー・ミュージック・ラテンアメリカの米国ラテン音楽市場におけるフロントライン作品のマーケットシェアを4倍に拡大した実績を持つ。

WMGは、「デュケはこれまで培ってきた専門性をさらに広範な地域へ展開し、各地域間のシナジー創出と、世界で急成長する市場への戦略的投資を推進することで、グローバル展開を加速させています」と説明する。

ワーナー・レコード・グループの単独会長兼CEOにはアーロン・ベイ=シュック (Aaron Bay-Schuck)が就任した。ベイ=シュックは、2018年に同社の共同会長兼CEOに就任後、ワーナー・レコードをアーティスト育成に強みを持つレーベルへと変革し、マーケットシェアを大幅に拡大してきた。

ワーナー・ミュージックEMEAの社長には、過去6年間ワーナー・ミュージック・イベリアの社長を務めてきたギジェルモ・ゴンザレス (Guillermo Gonzalez)が昇格した。ゴンザレスの後任として、アンドレス・ロスチャイルド (Andrés Rothschild)がワーナー・ミュージック・イベリアの社長に就任する。

新たな経営体制における詳細なレポートラインについては、現時点では明らかにされていない。

WMGでは、ロンドンを拠点とするレーベル各社は、過去1年間にわたり、米国のチームに直接レポートする体制に移行してきた。

キンセルCEOは、今回の人事について次のように述べた。

「マーケットシェアの拡大、音楽の価値向上、そして事業効率の改善という3つの戦略的優先事項すべてで成果を上げた一年を経て、今回のフロントライン部門の経営人事を行います。これによって、WMGの成長を新たなフェーズに推進していくため、多様なスキルを備えた最高水準のリーダーシップチームがさらに強化されます」

「サイモン・ロブソンは、その素晴らしい在任中、WMGのグローバルな事業展開を拡大しながら、献身的な貢献と卓越した業務遂行、そして信頼されるリーダーシップを発揮してくれました。私たちは彼に心から感謝するとともに、今後の新たな挑戦での活躍を願っています」

投稿者

  • ジェイ・コウガミ

    ジェイ・コウガミは、Music Ally Japanのエディトリアル・ディレクターで、ニュースレター記事執筆、イベントおよびカンファレンスのモデレーターを担当しています。