ブラジルは、世界の音楽業界の成長を支える重要な市場の一つだ。IFPI (国際レコード連盟)が先日発表した2025年の世界音楽市場ランキングでは、前年から1つ順位を上げ、世界8位となった。同時に、同国は音楽ストリーミング詐欺や不正再生への対策でも重要な市場となっている。特に業界が問題視しているのは、再生回数の偽造や、人的な水増し行為に加えて、ストリーミング・プラットフォームやSNS上で人工的な再生回数やフォロワー数、エンゲージメントを販売し利益を得る事業者の存在だ。
先日、IFPIはブラジルのパートナー団体であるPro-Musica Brasil、APDIF do Brasilと連携し、ストリーミング不正を行うサービス事業者「Boom de Seguidores」の法的措置を達成した。同サービスは、Spotify、SoundCloud、YouTube Musicにおける偽の再生回数や、SNS上のいいねやフォロワー、コメントなどの偽のエンゲージメントを販売し、利益を得ていた。サンパウロの裁判所は、同サービスが行った人為的なエンゲージメントの販売行為を、ブラジルの法律で違法と認定し、同サイトのドメインをブロックし、事業者に対してサービス提供及び販売活動の停止、罰金の支払いを命じた。
今回の判断は、2023年に始まった不正再生事業者対策タスクフォース「Operation Authentica」の活動の一環で、サンパウロ州CyberGaeco、消費者保護検察局、IFPI、APDIF do Brazilとの連携で行われた。活動の目的は、音楽ストリーミング上の再生回数の人為的水増し行為への対策、不正なエンゲージメント販売事業者の取り締まりで、今回の判決は2025年に同じくブラジルで訴えられた不正事業者「Seguidores」「Turbine Digital」に続く3件目の事例となった。
