• 投稿カテゴリー:音楽業界

ユニバーサル ミュージック グループやソニー・ミュージックを含む音楽出版社17社と全米音楽出版社協会 (NMPA)で構成される団体は、イーロン・マスクのX社と2023年から続けてきたSNS上での音楽ライセンスを巡る法廷闘争を終わらせることで合意した。

両社は7月16日、米国連邦裁判所に対して、訴訟取り下げの申し立てを行った。

和解に紐づく金銭的な条件や、楽曲ライセンスの合意に関する詳細は、公表されていない。

今回の著作権訴訟は、2023年に、17社で構成された音楽出版社のグループによって提起された。

訴訟にはユニバーサル ミュージック パブリッシング グループ、ソニー・ミュージックパブリッシング、ワーナーチャペルミュージックのメジャー音楽出版社、コンコード、peermusic、BMGライツ・マネジメントなどのインディペンデント音楽出版社などが参加し、テイラー・スウィフトやビヨンセなどのアーティストの楽曲を含む約1700作品の著作権許諾侵害の疑いでX社を訴え、2億5000万ドルを超える損害賠償を求めていた。

訴訟では、X社がライセンス許諾のないまま、ユーザーの無許諾での楽曲投稿を放置・黙認した疑いが指摘されていた。

さらに、X社はユーザーのSNS投稿で使用する楽曲の包括ライセンス契約への署名を拒み続けてきた唯一の大手SNSだった 。

TikTok、Facebook、YouTube、Snapchatなど他のSNSプラットフォームは、出版社から適切な楽曲ライセンス契約を交わし、ユーザーが動画や投稿に許諾済みの楽曲カタログを利用できるように調整している。

一方、X社も音楽出版社および全米音楽出版社協会 (NMPA)に対して、反トラスト訴訟で反訴した。X社の訴えは、音楽出版社がNMPAと共謀し、約50万件の著作権侵害の削除通知(テイクダウン・ノーティス)を送りつけるなどして、「競争を上回る水準の料率」でライセンス契約をXに強要しようとした、と非難した。

NMPAの社長兼CEOのデビッド・イスラエライト (David Israelite)は提訴の前、Twitterと呼ばれていた頃から、X社はデジタルミレニアム著作権法 (DMCA)の影に隠れて、著作権保護への対応を怠ってきたと指摘し続けていた。

この訴訟に参加した音楽出版社は、前述の通り、メジャーとインディペンデントを代表する企業によって行われた。以下が企業一覧となる。

ABKCOミュージック
アンセム・エンタテインメント(Anthem Entertainment)
ビッグ・マシン・ミュージック (Big Machine Music)
BMGライツ・マネジメント (BMG Rights Management)
コンコード(Concord)
ヒプノシス・ソングス・グループ (Hipgnosis Songs Group)
コバルト・ミュージック・パブリッシング・アメリカ (Kobalt Music Publishing America)
マイインバ・ミュージック(Mayimba Music)
ピアミュージック(peermusic)
レザボア・メディア・マネジメント (Reservoir Media Management)
ソニー・ミュージック・パブリッシング (Sony Music Publishing)
スピリット・ミュージック・グループ (Spirit Music Group)
ザ・ロイヤルティ・ネットワーク(The Royalty Network)
ウルトラ・ミュージック・パブリッシング (Ultra Music Publishing)
ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・グループ
ワーナー・チャペル・ミュージック (Warner Chappell Music)
ワイゼン・ミュージック・パブリッシング (Wixen Music Publishing)

投稿者

  • ジェイ・コウガミ

    ジェイ・コウガミは、Music Ally Japanのエディトリアル・ディレクターで、ニュースレター記事執筆、イベントおよびカンファレンスのモデレーターを担当しています。