Netflixは近年、YouTubeの人気チャンネルを自社ライブラリに取り込もうと、配信者や動画クリエイターの引き抜きに多額の資金を投じている。
これに対して、YouTube側も動画クリエイターを自社プラットフォームに留めておくため、巨額の対抗オファーを提示しており、双方のクリエイター勧誘競争に拍車がかかっている。
この2社の関係を示すデータとして、モバイルアプリ利用者の行動を分析するデータ会社「Apptopia」は、NetflixとYouTubeのデータを比較し、興味深い傾向を明らかにした。
同社が調査した最新のデータによれば、2026年8月時点でNetflixユーザーのうち92%がYouTubeユーザーであった一方、YouTubeユーザーのうちNetflixユーザーでもあったのはわずか16%に留まった。
Netflixの利用者が他プラットフォームの利用にためらわない一方、YouTubeユーザーはNetflixへ関心を強めていないことを示唆している。
ただしこの比較は、以前から続くものではない。
Apptoniaによれば、2026年初めの時点では、Netflixはより多くのYouTubeユーザーにリーチできていた。
この落ち込みが始まったのは今年1月、Netlifxがオリジナル・ポッドキャストの配信を開始した時期と一致する。
これ以降、Netflixは様々なショート動画形式のコンテンツの配信も開始するなど、新機能を追加するたびに、この減少傾向が強まっていったようだ。
またApptoniaは、Netflixから視聴者が離れている要因は、YouTubeだけではないと説明する。
近年の流行コンテンツ形式が、SVOD (定額制動画配信)プラットフォームに影響を及ぼしている。それは「マイクロドラマ」「ショートドラマ」で、SNSで急速に勢いを伸ばしている。
同社によれば、NetflixユーザーのうちPineDramaやDramaBoxといったマイクロドラマ・アプリを利用するユーザーは2026年を通じて増加を続けている。
今回のようなプラットフォーム間の比較は、複数のDSPで収益を伸ばしたい音楽企業にとって、ヒントになるのではないだろうか。
一方、Apptoniaの分析は、あくまでモバイル上でのデータのみを考慮している。
アプリ利用やトラフィックの増減には、様々な要因が影響を与えているため、これらの動向は表面上に見えるほど顕著ではない可能性がある。
