生成AIの大手OpenAIは、クリエイター向けの支援ツールを開発する新部門「クリエイター・プロダクト」を設立し、その責任者にPatreon (パトレオン)の共同創業者サム・ヤム (Sam Yam)が就任することを明らかにした。

Patreonはアーティストや作詞作曲家、動画クリエイターなど、あらゆる個人クリエイターやチームが、広告収益やアルゴリズムに頼らず、サブスクリプションおよびデジタル商品の販売を通じて、ファンから直接支援を受け取り、継続的に収益化できる会員制プラットフォームを提供している。

2013年に設立されたPatreonには、無料ユーザーを含めて8,000万人以上が登録している。

OpenAIにヤムとともに、Patreonの元プロダクト責任者のドリュー・ロウニー (Drew Rowny)と、元エンジニアリング責任者のシャノン・マー (Shannon Ma)も移籍する。

ヤムは自身のXで「OpenAIでクリエイターの皆さんと共に開発を進め、クリエイターとそのコミュニティにとって極めて大きな価値を持つと確信している新たなツール群を、いち早く提供していく予定です」と投稿した。

https://x.com/samyamiam/status/2102503574492332141

ヤムは今回の移籍に対する反発を予期していたのかもしれない。続くツイートで「人間の創造性こそが最も重要だと信じている」と強調し、フォロワーに向けて「詳しく知りたい方は、ぜひ気軽に連絡してほしい。来週のOpenAI DevDayに注目してほしい」と呼びかけた。

DevDayはOpenAIが主催する開発者向け年次イベントだ。ChatGPTの新機能を含め、新モデル「GPT-6.1 Sol」、Codex、AIエージェントなど、多くのアップデートが発表された。

今回の移籍は、OpenAIが今後、クリエイター支援の市場へ、本格的に参入する戦略が見えてくる。

クリエイター支援やファンクラブ・ファンコミュニティ運営などを行う企業にとって、将来的に新たな競合となる可能性がある。

一方、OpenAIやヤムが指す「クリエイター・プロダクト」が具体的に何を指すか、どのような機能やサービスかは現時点では明らかになっていない。また、企業協業の参加も発表されていない。

投稿者

  • ジェイ・コウガミ

    ジェイ・コウガミは、Music Ally Japanのエディトリアル・ディレクターで、ニュースレター記事執筆、イベントおよびカンファレンスのモデレーターを担当しています。