ソニー・ミュージックエンタテインメントと、ユニバーサル ミュージック グループは、AI音楽スタートアップ「Suno」に対して、新たな著作権侵害で訴訟を提起した。
マサチューセッツ州連邦地方裁判所に提出された訴状では、Sunoがリリースした新たな「v6」モデルに関する著作権侵害を主張するもの。
両社によれば、Sunoはv6の学習に、過去モデルの出力を使っており、新モデルのリリース後もSunoの違法的な経営は依然として残っていると説明している。
両社は、60,202曲もの録音物がSunoの学習で新たに許諾無しに利用されたとして、訴状に追加し、「v6は新たなスタートではありません。同じ毒樹の果実です」と強い言葉で同社を非難する。レーベル側は、この楽曲数はこれまでに権利侵害された作品の「ごく一部にすぎない」としている。
Suno側は新モデルは著作権作品を侵害していないと主張しているが、両社は「既に著作権侵害を行うモデルの出力で『新しい』モデルを学習させても、侵害が消えるわけではありません。彼らは侵害対象のデータをロンダリングしているだけです」と訴えた。
Sunoはv6モデルのリリースにおいて、ワーナーミュージック、BMG、Believeとライセンス契約を締結し、学習用のデータ連携を進め、v6の基盤とした。
同社の広報担当者はV6は「パートナー各社からライセンス供与された楽曲、コンテンツ、コミュニティによる創作、好みのシグナルを含むインタラクション、そしてチームが蓄積してきた知見を基に学習されました」と述べている。今回の訴状に対し、「事実面、法的な根拠でも根本的に誤っている」と反論した。
Sunoは、YouTubeやDeezerなどの公開リソースからデータをスクレイピングし、学習に用いたことは認めている。
ただし、同社は、学習用メタデータにアーティスト名は含まれず、学習素材も複製できないと主張し、なりすまし検出の改善にも取り組んでいると、状況の改善を図っている。
レーベル側は、Sunoが両社の作品および権利を侵害したとの宣言、損害賠償の認定、そして弁護士費用のSunoによる負担を求めている。
